生活習慣病とは、高血圧・高脂血症・糖尿病など、生活習慣が発症原因に深く関与していると考えられている疾患の総称です。これら生活習慣病が原因で起こりやすいのが動脈硬化です。
生活習慣病の発症が複合的になるほど動脈硬化の進行が進み、そのまま放置してしまうと、脳や心臓などの重要臓器に大きなダメージをきたし、脳卒中(脳梗塞、脳出血など)や心筋梗塞を引き起こしてしまうことがあります。
生活習慣病の早期発見と予防は健康で豊かな生活を続けるために大変重要です。
まずは生活習慣やライフスタイルを変える事から治療を行います。
以上の内容を患者様の生活スタイルを丁寧にヒアリングした上で、効果的に改善を進めていくようご提案いたします。
当院では、生活習慣の見直しやアドバイス(食事療法や栄養指導)をはじめ個々の患者様にとって適切な診断と治療、管理を行います。
厚生労働省では、2000(平成12)年から第3次の国民健康づくり対策として、「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」を推進しています。これまでのように病気ごとに予防、診断・治療対策を行うのではなく、「生活習慣病」の総合対策として、例えば「塩分を控える」「喫煙率を下げる」など、国民の生活習慣の改善を訴え、病気の発症そのものを防ぐ施策に取り組んでいます。
生活習慣病は、生活習慣だけでなく、環境や遺伝的な要因も複雑に関与しています。
しかし、その中で最も関わりの深いのは、やはり生活習慣であると言えます。
まずはご自身の生活スタイルを見直し、できることから少しずつでも改善していくことが 大切です。
血圧は、心臓から送り出された血液が、血管を通るときに血液壁にかかる圧力です。心臓が収縮して、血液を押し出した瞬間が最高血圧、収縮後に拡張したときが最低血圧で、高血圧は、血管に強い圧力がかかっている状態です。
その結果、血管を障害していくので次第に血管が硬くなり動脈硬化へとつながります。高血圧は、特有な自覚症状がないため深刻な状態に陥るまで気づかないことが多く、心臓病や脳卒中などの合併症の引き金となるため注意が必要です。
血液中の脂質、つまりコレステロールや中性脂肪が多くなる病気です。コレステロールは、身体に必要な成分ですが、必要以上に増えすぎると血管や組織を傷つけ、動脈の壁にくっついて血管を硬く狭くして心筋梗塞や脳卒中など動脈硬化性疾患を引き起こします。
高脂血症の主な原因は食べ過ぎや偏食、喫煙、飲酒、運動不足、肥満やストレスなどが考えられます。栄養過多の現代人には多い病気ですが、自覚症状は全くないため健康診断などで初めて指摘されて気づくことも少なくありません。
インスリンの分泌や働きが低下することで、血液中のブドウ糖(血糖)が増え、高血糖の状態が続く病気です。
膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが、血液中のブドウ糖を細胞の中に取り入れる役割を果たしていますが、このインスリンの量が不足したり、働きが悪くなったりすると、ブドウ糖が細胞内に取り込まれなくなり、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が高くなってしまいます。
進行すると体の細胞にエネルギーであるブドウ糖が十分に補給されず、喉がかわいたり、多尿、頻尿、倦怠感、体重減少、できものができる、傷が治りにくいなどの症状が現れます。また、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害などさまざまな合併症に注意が必要です。